決済の承認が必要になる基準額
フロアリミットの仕組みとは?
簡単に言えば、
「店側の判断だけで決済していいライン」を指します。
クレジットカードを利用する際、
「フロアリミット」という言葉を耳にすることは少ないかもしれません。
これはお店(加盟店)側に関係する専門用語で、
「これ以上の金額を決済する場合は、必ずカード会社へ承認(オーソリゼーション)を求めてください」
という基準額を指します。
タッチ決済が普及した現代における、
最新のルールと仕組みについて解説します。
- ページ更新日:12月25日
1.フロアリミットの基本ルール
承認(オーソリ)の境界線
通常、
クレジットカード決済を行う際には、
カード会社に対して「このカードは使えるか?」、
「限度額は足りているか?」を確認する作業が行われます。
これを「オーソリゼーション(信用承認)」と呼びます。
しかし、
通信環境が現在ほど発達していなかった時代には、
すべての取引で通信を行うと時間がかかりすぎてしまい、
レジが混雑する原因となっていました。
そこで導入されたのが、
「フロアリミット」です。
一定額以下(フロアリミット内)の買い物であれば、
カード会社への通信(承認)を省略し、
スムーズに決済を行っても良いというルールが設けられました。
基準額を超えた場合のリスク
もし利用金額がフロアリミット(店ごとに設定された上限)を超えた場合、
加盟店は必ずカード会社に承認を求める義務があります。
これを怠ると、
万が一そのカードが不正利用だった場合などに、
チャージバック(売上取消)の対象となるリスクがあります。
つまり、
ルールを守らないと、
店側が代金を回収できなくなる可能性があるということです。
2.現代は「0円」が主流に
▼【オンライン承認による「ゼロフロアリミット」】
通信技術が発達した現代では、
ほとんどのクレジットカード決済端末(CAT端末)が、
インターネット回線でカード会社と常時接続されています。
そのため、
金額の大小に関わらず、
全件についてリアルタイムで承認(オーソリ)を行うのが一般的になりました。
現在の多くの店舗では、
「フロアリミットは0円(=全件承認が必要)」という運用になっています。
これにより、
不正利用の防止や、
利用限度額オーバーの即時確認が可能になり、
安全性が高まっています。
▼【機内販売などに残る名残】
ただし、
完全にこの言葉がなくなったわけではありません。
例えば、
JALやANAの機内販売など、
上空で通信が不安定になりやすい環境では、
現在でもカード利用額に上限(フロアリミット)が設けられているケースがあります。
航空会社の案内にも、
「機内でのカードご利用限度額」として具体的な金額が明記されています。
3.タッチ決済とサイン不要の誤解
ここでよくある誤解について整理しておきましょう。
「コンビニでタッチ決済をするとサインがいらないけど、
あれはフロアリミット以下だから?」
と考える人がいますが、
実はこれは別のルールです。
承認と本人確認は別物
決済には2つの「リミット」が存在します。
①フロアリミット(承認の要否)
カード会社に「使えるか」を確認する基準。
現在はほぼ全件で確認(0円設定)しています。
②CVMリミット(本人確認の要否)
サインや暗証番号(PIN)の入力を省略して良い基準。
タッチ決済などで設定されています。
コンビニなどの少額決済でサインが不要なのは、
②の「CVMリミット」の範囲内だからであり、
裏側ではしっかり通信(承認)が行われているケースがほとんどです。
「サイン不要=承認していない」ではない、
という点を覚えておくと、
決済の仕組みがより深く理解できるはずです。