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ICOCAの払い戻し・返却方法を解説!Smart ICOCA終了に伴う解約手順も

不要になったカードはどうする?
解約手続きと手数料の仕組みを解説

ICOCAは事前に入金(チャージ)することで、
繰り返し利用可能な便利なIC乗車券です。

もちろん、
ICOCAを使わなくなった時や、
サービス縮小が決まったSmart ICOCAからモバイル版へ移行する時などは、
カードを返却して清算してもらうことができます。

「ICOCA」&「Smart ICOCA」の返却・払い戻し方法、
そして返金時の注意点をチェックしましょう!

  • ページ更新日:12月7日




1.ICOCAには記名式と無記名式があります!

ICOCAには誰でもすぐに購入できる無記名式と、
主に定期券として利用したり、
紛失補償がついている記名式があります。

無記名式の大人用の一般カードは、
JR西日本のICOCAエリア内の駅にある「みどりの券売機(ピンク色の券売機)」や対応窓口で販売されており、
1,000円、
2,000円、
3,000円、
5,000円、
1万円の中から好きな額面を選んで購入できます。(※券売機によっては扱っていない額面もあります)

記名式の大人用カードも、
同様に券売機や「みどりの窓口」から購入できますが、
小児用や学割の定期券に関しては、
証明書の確認が必要なため、
窓口または「みどりの券売機プラス(オペレーター対応)」を利用してください。

その理由は、
それぞれ年齢を確認できる公的証明書や、
学校が発行する通学証明書の提示・提出が必要だからです。

小児用の一般カードも販売しています!

ICOCAには小児用の定期券ではない一般カード(こどもICOCA)もあります。
このカードも必ず記名式となり、
無記名式の大人用とは違い、
登録された本人のみが利用できます。

小児用のICOCAは、
その本人が12歳になった年の3月31日までの利用期限があり、
それを過ぎると自動的に利用できなくなります。(※購入時に確認した生年月日を元に自動判定されます)

どちらでもデポジットが掛かります!

記名式、
無記名式のどちらのICOCAも、
新規購入の際には500円のデポジット(預り金)を徴収されます。

定期券の場合も一緒で、
これはカード自体の保証料になります。
利用しなくなった(できなくなった)カードは返却すると、
まずこの分を全額返金してもらえます。

よって、
額面が2,000円のカードを購入した場合、
そのうちの500円はこのデポジット料なので、
実際に使えるチャージ残高は1,500円です。
定期券として購入した場合は、
その定期代金に500円が加算された金額を支払うことになります。

2.Smart ICOCAはサービス終了へ

ICOCAには、
現金なしでクレジットカードからチャージ(クイックチャージ)ができる、
Smart ICOCAという特別版のカードが存在します。

しかし、
モバイルICOCAの普及に伴い、
2024年12月をもってSmart ICOCAの新規発売は終了しました。

今持っているカードはどうなる?

既に発行済みのSmart ICOCAは当面の間利用できますが、
今後段階的にサービスが終了していくことが発表されています。

●2026年10月31日:クイックチャージ(クレジットチャージ)終了
●2026年12月10日:紛失再発行の受付終了
●2027年以降:ポイント交換等のWebサービス終了

クイックチャージ終了後は、
ただの「現金チャージ専用ICOCA」と同じ機能になってしまいます。

そのため、
クレジットカードでのチャージや定期券購入を続けたい方は、
今のうちにスマホで使える「モバイルICOCA」への切り替え(移行)をおすすめします。
モバイルICOCAなら、
デポジット不要で場所を選ばずチャージが可能です。



3.ICOCAが不要になった時は?

小児用ICOCAの利用期限が切れたり、
Smart ICOCAからモバイルICOCAへ切り替えてカードが不要になった場合、
JR西日本の駅の「みどりの窓口」へ行き、
そのICOCAカードを返却してください。

定期券の期限が残っていた時には、
まずその分の払い戻し計算が行われます。
ただし、
有効期限が1ヶ月以上残っていないと定期券部分の払い戻し対象とはなりません。

鉄道の定期券の払い戻しは原則「月単位」の計算ですが、
特例として、
購入から7日以内に限り、
買い間違え等を想定した特別な計算での払い戻しを受けることができます。

チャージ残高を返金してもらえます!

ICOCAカードを返却すると、
まずデポジット料として預けていた500円は無条件で全額返金が受けられます。

そして、
チャージ残高(電子マネー部分)がある場合には、
そこから220円の手数料を差し引いた金額が返金されます。

もし、
カード内に220円以下のチャージ残高しかなかった時には、
残高分の返金はなく(手数料で相殺され)、
500円のデポジット料のみが戻ってくる形になります。
※手数料を支払うために現金を足す必要はありません。

Smart ICOCAの解約について

Smart ICOCAの解約(退会)については、
大阪駅にある「J-WESTサービスコーナー」等の対応窓口か、
郵送での手続きとなります。

Smart ICOCAを解約する場合も、
通常のICOCAと同様に払い戻し手数料220円がかかります。
また、
解約時に未決済のクイックチャージ利用分がある場合は、
後日登録クレジットカードから引き落とされます。

今後サービスが完全に終了する前に、
モバイルICOCAへの移行と、
旧カードの払い戻し手続きを計画的に進めておきましょう。



4.デポジット料は必ず返金されます!

ICOCAをもし紛失してしまうと、
記名式・Smart ICOCAの場合のみ再発行が行えます。
(※Smart ICOCAの再発行受付は2026年12月10日で終了予定です)

再発行の際には、
手数料1,020円(デポジット料500円+再発行手数料520円)を支払わなくてはいけませんが、
将来的にその再発行されたカードを返却すると、
新たに支払ったデポジット500円はもちろん返金されます。

再発行を行った後に、
無くしたはずの古いICOCAが見付かった場合、
既にその古いカードは機能が無効になっているので、
乗車や買い物に利用することは一切できません。

しかし、
カードとしての「デポジット料(500円)」の権利だけは生きているので、
その古いカードを駅の窓口まで返却すれば、
500円を現金で返金してもらうことができます。

無記名式のカードは、
無くしてしまっても再発行や停止措置は行えません。
もし後から出てきた時にはそのまま利用できますが、
ICOCAは最後に利用(電車やバスの乗降り、及び電子マネーの利用)してから10年が経つと、
チャージ残高やカード自体が失効してしまう可能性があるので注意してください。

尚、
10年が経ってチャージ残高が失効してしまったとしても、
新しいカードへの交換手続き等でデポジット分や残高が補償されるケースもあります。
古いカードが出てきた場合は、
自己判断で捨てずに一度駅の窓口で確認してもらいましょう。

5.残高が「1円単位」の時はどうなる?

ICOCAを関西地方の電車だけで利用している人はあまり馴染みがないかもしれませんが、
実はICOCAのチャージ残高は「1円単位」になることがあります。

なぜ1円単位になることがあるの?

関西のJR線などでは10円単位の運賃が基本ですが、
ICOCAは全国相互利用ができるため、
関東地方(Suica・PASMOエリア)などで電車に乗ると、
1円単位のIC運賃が適用されて残高が細かくなることがあります。

また、
ICOCAのチャージ残高はコンビニなどの電子マネーとしても利用できます。
その支払いで1円単位の端数が出た場合にも、
カード内に1円単位の残高が残ってしまいます。

払い戻し時はどう計算される?

昔の古い情報では「1円単位は切り上げられて得をする」という噂もありましたが、
現在は基本的に1円単位まで正確に計算されて返金されます。

例えば、
802円のチャージ残高があるICOCAを払い戻す場合、
「802円(残高) − 220円(手数料) + 500円(デポジット)」
1,082円が返金されます。

1円単位の端数があるからといって、
切り捨てられて損をすることもありませんので安心してください。
ただし、
残高を使い切って手数料(220円)を引かれないようにしたい場合は、
コンビニなどで残高不足分を現金で支払う方法で、
きれいに0円にしてから返却するのが最もお得な方法です。



6.まとめ

ICOCAはそのカードを返却すると、
預けていたデポジット料の500円と、
手数料を引いたチャージ残高の返金が受けられます。

チャージ残高から220円の手数料をとられてしまいますが、
残高が220円以下の場合でも、
デポジット料の500円は必ず返金されます。

Smart ICOCAのサービス終了や、
モバイルICOCAへの移行でカードが不要になった場合は、
お財布に入れたままにせず、
駅の窓口で500円を受け取るのを忘れないようにしましょう。