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ICOCA紛失後の再発行手続き!残高・定期データの引き継ぎ方法と手数料

データを守るための再発行ルールと
SMART ICOCAの対応

  • ページ更新日:12月9日




1.再発行できるICOCA・できないICOCA

ICOCAを紛失してしまった際、
「中のデータを引き継いで再発行できるカード」と、
残念ながら再発行に対応していないカードの2種類が存在することをご存知でしょうか?

JR西日本が発行するICOCAには、
大きく分けて「ICOCAカード」と「SMART ICOCA」の2つのタイプがあります。

まずは、
お手持ちのカードが再発行に対応しているかを確認しましょう。

SMART ICOCAは再発行可能です!

クレジットカードと紐づけてチャージを行う「SMART ICOCA」は、
紛失しても再発行が可能です。
クレジットカード情報が登録されているため、
必然的に個人情報が登録済みとなっており、
万が一の際もデータを特定できるからです。

※注意:SMART ICOCAの新規発行について
現在、「SMART ICOCA」の新規申し込み受付はすでに終了しており、
新たに申し込むことはできません。

そのため、
「紛失による再発行」は既存ユーザー向けとして継続されていますが、
「紛失したので新しく作り直す(新規契約する)」ということはできません。

もし、
カードが見つからず新しくクレジットカードチャージ対応のICOCAを持ちたい場合は、
お手持ちのスマートフォンで即日発行できる「モバイルICOCA」の利用が推奨されています。

通常のICOCAは「種類」によります!

通常の「ICOCAカード」の場合、
購入時に個人情報を登録したかどうかが運命の分かれ道となります。

次項で詳しく解説しますが、
記名式」であれば再発行が可能、
無記名式」であれば再発行は不可となります。

2.なぜ記名式ならデータを引き継げる?

ICOCAには、
無記名式」と「記名式」という区別があります!
この違いが、
紛失時のデータ引き継ぎ可否に直結します。

無記名式のICOCAは、
券売機などで誰でも手軽に購入できる反面、
「誰のものか」を証明するデータが入っていません。
そのため、
紛失しても一切再発行には対応していません!

一方で、
定期券として利用する場合や、
購入時に名前や電話番号を登録した「記名式ICOCA」は、
システム上にあなたの情報が記録されています。

データが特定できるから引き継げる!

記名式のICOCAには、
システム内部に名前・性別・生年月日が登録されます。
これによって、
カードを紛失しても「あなたのカード」をシステム上で特定し、
利用停止(ロック)をかけることが可能になります。

この仕組みのおかげで、
新しいカードに停止時点でのデータを移し替えて、
再発行を受けることができるのです。

どの額面でも仕組みは同じです!

ちなみに、
ICOCA購入時の額面(1,000円〜10,000円)に関わらず、
カード自体の機能は同じです。
どの額面で購入していても、
発行時には必ず「デポジット(預かり金)500円」が含まれています。

例えば2,000円で購入した場合、
500円がデポジット、
1,500円がチャージ残高となります。
このデポジットの仕組みは再発行時にも関わってくる重要なポイントです。

こどもICOCAは必ず再発行可能!

小学生以下が利用する「こどもICOCA」は、
不正利用を防ぐために必ず公的書類での確認を経て「記名式」で発行されます。
そのため、
こどもICOCAに関しては、
例外なく再発行に対応したカードとなります。



3.窓口での再発行手続きと手数料

では、
実際にデータを引き継いで再発行してもらうための具体的な手順を解説します。
記名式ICOCA」と「SMART ICOCA」では窓口が異なるため注意が必要です。

記名式ICOCAの再発行フロー

記名式ICOCA(定期券含む)の場合、
JR西日本の駅にある「ICOCAエリア内の主な駅の窓口」へ行きます。

① 紛失の届け出
窓口で「名前・性別・生年月日」を伝え、
紛失したカードを特定してもらいます。
特定でき次第、
そのカードを利用停止(無効化)してもらいます。

② 再発行整理券の受け取り
利用停止手続きが完了すると、
再発行整理券」が発行されます。
この時点ではまだ新しいカードは受け取れません。
システムへの反映が必要なため、
翌日以降の受け取りとなります。

③ 翌日以降に窓口へ
再発行整理券と身分証明書、
そして手数料を持って再び窓口へ行きます。
この時、
届け出た駅とは違う駅(JR西日本の窓口)でも受け取りが可能です。

再発行にかかる費用は1,020円

ICOCAの再発行には、
以下の費用が現金で必要になります。

* 再発行手数料:520円
* 新しいカードのデポジット:500円
* 合計:1,020円

※紛失したカードのデポジット500円は戻ってきませんが、
もし後日古いカードが見つかった場合は、
窓口へ返却することでデポジット500円は返金されます。

SMART ICOCAの手続きは電話から!

SMART ICOCA」の場合は、
駅の窓口ではなく専用ダイヤルでの対応が基本です。
クレジットカード機能との連携を止める必要があるため、
まずは「SMART ICOCA問合せダイヤル(紛失・盗難)」へ電話をかけましょう。

その後、
新しいカードは郵送で届く形になります。
費用(1,020円)は紐づけているクレジットカードからの引き落としとなります。

4.残高・定期情報の引き継ぎルール

再発行を行う最大のメリットは、
定期券情報」や「チャージ残高」を引き継げることです。
しかし、
すべてのデータが完全に守られるわけではありません。
引き継ぎのルールをしっかり理解しておきましょう。

いつ時点のデータが戻る?

新しいカードに移される情報は、
あなたが窓口(または電話)で「利用停止の手続きを完了した時点」の情報となります。

つまり、
紛失してから停止手続きをするまでの間に、
第三者に勝手にチャージ残高を使われてしまった場合、
その利用分は戻ってきません。
補償の対象外となります。

「SMART ICOCA」のクイックチャージ機能などが不正利用された場合も同様ですので、
気づいたら一刻も早く利用停止措置をとることが重要です。

有効期限の延長はありません!

定期券機能が付いている場合、
紛失して手元になかった期間があっても、
定期券の有効期限は延長されません。
再発行までの日数分は損をしてしまうことになりますが、
これは規定上、
致し方ない部分となります。

14日以内ルールの厳守を!

再発行整理券を受け取ったら、
必ず発行日から14日以内に新しいカードを受け取ってください。
期限を過ぎると整理券が無効になり、
再度手続きをやり直すことになってしまいます。

また、
再発行せずに放置してしまうと、
「記名式ICOCA」は原則として本人名義で重複して持つことができないため、
今後新しい定期券を作りたい時にエラーになる可能性があります。
今後もICOCAを使うのであれば、
必ずこの再発行手続きを完了させておきましょう。



5.まとめ

ICOCAの再発行手続きは、
カードの種類によって窓口が異なりますが、
停止手続き完了時点」のデータを新しいカードに引き継ぐことができます。

* 記名式ICOCA:駅の窓口へ(翌日再発行)
* SMART ICOCA:専用ダイヤルへ(後日郵送)
* 無記名式:再発行不可

手数料とデポジットで合計1,020円が必要になりますが、
大切な定期券データやまとまったチャージ残高を守るためには必須の手続きです。
紛失に気づいたら、
まずは落ち着いて利用停止の連絡を行うことから始めましょう。

参照元:紛失再発行のお手続き:JRおでかけネット
参照元:J-WESTカード・SMART ICOCA:JRおでかけネット