相続税対策に有効な理由とは?
メリット・デメリットを徹底解説!
もしもの時のために、入っている生命保険。
保険料の払込方法や保障の受け取り方など、
実に様々なプランが用意されています。
その中でも、
「一時払い終身保険」というものがあるのをご存知でしょうか?
一時払いとは、一度に全ての保険料を支払うことです。
この一時払い終身保険は、
長い間相続対策としても注目されてきました。
この一時払い終身保険と相続対策の関係を、
詳しく解説します。
2.一時払い終身保険の仕組み
3.一時払い終身保険に適した人
4.一時払い終身保険に関連した事件
5.一時払い終身保険の相続対策
6.死亡保険の相続税
7.一時払い終身保険の相続メリット
8.一時払い終身保険の現在は?
9.まとめ
- ページ更新日:1月5日
1.一時払い終身保険とは?
生命保険は、
一般的に毎月一定額の保険料を支払い、
加入者が病気や死亡した時に、
お金がおりる仕組みになっています。
保険内容のプランによっては、
満期が来た時点で払戻金がある場合もあります。
保険料の支払い方法は、
月賦払い以外にも選択することができます。
年間で一括払いをする方法や、
数回に分けて払い込む方法など様々です。
その中で、
生涯に支払うべき保険料を一括で支払う方法を、
一時払い保険と言います。
この一時払い制度は、終身保険であることが一般的です。
終身保険とは保障をする期間に定めがないこと、
つまり何歳までであっても、
亡くなるまで保障の対象になります。
2.一時払い終身保険の仕組み
一時払い終身保険は、
商品を提供する生命保険会社にも大きなメリットがあります。
それは一度に多額の保険料を支払ってもらうことで、
まとまったお金で運用ができることです。
そのため、
一時払い終身保険に加入してすぐ、
加入者が死亡してしまうと、
保険会社にとっては大きなメリットはありません。
終身保険には、
国が定めた保険法などを基準に予定利率(金利のようなもの)が設定されます。
金利は国の情勢や金利の相場によって、
定期的に見直しが行われます。
一時払い終身保険に加入して保険料を支払った場合、
死亡するまでの年数が長ければ長いほど、
その金利を上乗せして死亡保険の給付を受けることができます。
一方で、
保険に加入してから一定期間は、
払い込んだ分以上のお金が戻ってこないという縛りがあり、
解約すると元本割れしてしまうことがあるのです。
この一定期間の定めは、
保険会社や商品によって変わってきます。
3.一時払い終身保険に適した人
一時払い終身保険は、
希望すれば誰でも加入することができます。
死亡するまでの年数によって受け取る額に差はありますが、
60歳を過ぎてからも入ることができ、
80歳以上の高齢の人でも加入条件に値するところが特徴です。
ただし加入するためには、
それなりのまとまったお金が必要です。
貯蓄額に余剰金があり、
生活資金に余裕のある人に向けた商品と言えるでしょう。
またそのような人が、
相続対策として加入することが多いです。
これについては後ほど詳しく説明します。
4.一時払い終身保険に関連した事件
保険金の不正受給を目的とした事件のニュースを、
耳にしたことはないでしょうか。
過去には、
この一時払い終身保険が悪用された報道もありました。
生涯通してある程度の保険料の支払いが済んでいる高齢者を狙うケースや、
ターゲットに一時払い終身保険に加入させ、
自分をその受取人に指定させるといった手口です。
一定の年数が過ぎれば、
元本以上の死亡保障が受け取れる仕組みが悪用されるリスクがあるため、
現在では保険会社側の審査も非常に厳格になっています。
もちろん、
保険金を狙った事件だと断定された場合は、
死亡保障を受け取ることはできません。
委託殺人の場合も同様ですし、
故人が自殺をした場合も免責期間内であれば保険金がおりることはありません。
5.一時払い終身保険の相続対策
相続対策として、
一時払い終身保険が使われる仕組みについてお話ししていきます。
故人が残した遺産を、
残された家族が受け取る時には、
相続税というものがかかります。
遺産には貯金されていた現金の他に、
不動産も含みます。
残された遺産が不動産のような「物」に限られていて、
まとまった貯蓄がなかった場合は、
残された家に対する相続税や固定資産税を支払うために、
泣く泣く物件を売り払う必要が出てきます。
残されたお金に対する相続税も、
貯蓄額が高いほど多く国に取られてしまうため、
相続対策として生前に贈与する人も多くいます。
(この際も一定額以上は贈与税がかかります)
一方で、
残された遺産の中で相続税の対象外、
もしくは対象となる税率が低くなるものがあります。
その一つが生命保険なのです。
6.死亡保険の相続税
死亡保険金は、
一定額までは非課税になっています。
それは、
残された家族の大切な生活保障という意味合いがあるからです。
具体的な数字は、
「500万円×法定相続人の人数」
までが非課税対象の金額になります。
つまり、
そのまま現金でお金を残しておくと、
全額が相続税の対象になるので、
少しでも保険金の方に回しておけば十分な相続対策になるのです。
ちなみに相続人の人数は、
遺産の受け取りを放棄した人の分の人数も含まれます。
さらに言うと、
故人の葬式で負担したお金も遺産の総額から控除できるので、
覚えておくと良いでしょう。
※税制や控除額のルールは変更される可能性があります。
必ず最新の制度を確認するようにしてください。
7.一時払い終身保険の相続メリット
一時払い終身保険を相続対策に使用するもう一つのメリットは、
受取人の名前を指定できることにあります。
これはある意味で遺言書の代わりになるもので、
たとえ身内ではなかったとしても、
故人が遺産を相続して欲しいと思っている人物の名前を、
生前に書き記すことができる法的な書類になるのです。
これにより、
不毛な遺産相続などの争いが起きることも防げます。
実際に貯蓄や不動産などの遺産は親族に、
それ以外を特別な思い入れがある人物に保険金が渡るように利用している人も多くいるのです。
8.一時払い終身保険の現在は?
このように、
ある程度の余剰金がある人にとっては、
とてもメリットがある一時払い終身保険です。
日本では低金利が長く続いていましたが、
近年は金利上昇の局面に入り、
保険商品のトレンドも変化しています。
一時期は販売停止も多かった「円建て」の商品ですが、
金利上昇に伴い予定利率を引き上げて販売を再開する動きが出てきました。
為替リスクを避けたい人にとっては、
再び有力な選択肢となっています。
一方で、
根強い人気があるのが「外貨建て(米ドル・豪ドルなど)」です。
日本の金利よりも高い海外の金利を活用するため、
資産を大きく増やせる可能性があります。
ただし、
外貨建てには注意点もあります。
・為替手数料などのコストがかかる
・解約のタイミングによっては損をする
過去にはリスク説明が不十分だったとして、
金融庁から注意喚起が出された事例もあります。
メリットだけでなく、
手数料やリスクも含めて検討することが重要です。
いずれにしても、
自分が持つ資産をどのように管理・運用していくか、
そして残された家族にそれをどう引き継ぐか、
個人個人の判断が大きく問われます。
9.まとめ
生命保険の一時払い終身保険について、
いろいろ説明してきました。
余剰資金があり、
できるだけ多くの財産を家族の手元に残してあげたいと考える人にとっては、
とても有効な保険だと思います。
悲しいかな、
国はとれる分だけのお金をなんとか国民から徴収しようと考えています。
同時に、
少しでも国の経済が上向きになるように、
国民の手元にお金が残るような仕組み(NISAやiDeCoなど)も推奨されています。
矛盾するような政策ですが、
私たち国民は国の政策の動きをよく見極め、
どうすることが自分たち家族にとって得になるのかを、
常に考え続けなくてはいけません。
ただ黙って文句を言っているだけでは、
お金は残りません。
一生懸命働いて得たお金を少しでも残せるよう、
利用できる制度や商品はどんどん活用していきましょう。