啓発・広報活動で業界を支えた
銀行系カード会社を中心に活動した軌跡
現在の日本のクレジットカード業界は、
数社の巨大なカード会社を中心に、
高度な決済インフラが整備されています。
その発展の歴史の中で、
かつて一定の役割を果たした団体がありました。
それが国際カードビジネス協会(ICBA)です。
主に銀行系のカード会社が集まり、
クレジットカードに関する啓発活動や、
調査研究を行っていた組織です。
現在はすでに解散していますが、
どのような目的で活動し、
なぜその歴史に幕を閉じたのか。
業界史の観点からその概要を整理します。
- ページ更新日:1月16日
1.国際カードビジネス協会(ICBA)の概要とデータ
国際カードビジネス協会(ICBA)は、
1988年(昭和63年)7月12日に設立された、
クレジットカード業界の任意団体です。
主に銀行系のカード会社が中心となり、
カードの普及に向けた広報活動や、
調査研究を行うことを目的に活動していました。
解散直前のデータは以下の通りです。
- 解散日:2010年(平成22年)3月31日
- 会員数:112社(2009年1月末時点)
- 所在地:東京都港区(当時)
日本のカード社会が成熟していく過程で、
業界の啓発・広報を担う、
一翼として機能していた組織といえます。
2.主な活動内容:啓発・広報から調査研究まで
ICBAの活動は、国際的な動向の調査だけでなく、
国内向けの啓発・広報活動にも、
重点が置かれていた点が特徴です。
当時の活動実績として、
以下のような取り組みが確認されています。
- 機関誌や調査レポートの刊行
- クレジットカードに関する懸賞論文の実施
- 業界関係者向けの情報交換会の開催
こうした活動を通じて、
カードビジネスに関する知見を広め、
業界全体の質の向上に貢献したと考えられます。
3.2010年の解散とその背景にある業界環境
ICBAは、2010年3月末日をもって解散し、
約22年間の歴史に幕を閉じました。
公式な解散理由は詳らかではありませんが、
当時のクレジットカード業界は、
激動の時代の只中にありました。
- 貸金業法改正によるビジネスモデルの変化
- カード会社の合併・再編の加速
- 他の業界団体との役割の重複
こうした環境変化の中で、
任意団体としての役割を終えた、
という見方が一般的です。
時代の変化とともに、
その使命を全うしたと言えるでしょう。
4.まとめ
国際カードビジネス協会(ICBA)は、
日本のカード業界が発展していく過程で、
啓発や広報という側面から、
業界を支えた団体の一つでした。
現在はその活動を終えていますが、
当時行われた調査や普及活動の成果は、
現在の便利なカード社会の礎となっています。
古い資料などで名前を見かけた際は、
日本のクレジットカードの歴史において、
こうした組織が存在したことを思い出してみてください。