【国際ブランド】
JCB・VISA・Mastercardは何が違う?
基本の仕組みと選び方を解説
「クレジットカードはどこのカードを使ってる?」
と質問されたら、どのように答えますか?
「VISAを使ってる!」という答えは、
実は「半分正解で、半分不正解」なんです。
なぜなら、VISAやMastercardはあくまで「決済システム」の名前。
実際にカードを発行しているのは、
「楽天」や「三井住友」などのカード会社だからです。
「VISAなのは分かったけど、どこの会社のカード(どんな特典があるカード)を使っているの?」
と、相手は首をかしげているかもしれません。
ここでは、
大人の知識として知っておきたい、
クレジットカードの国際ブランド、
特に世界中で利用者の多い【VISA】【Mastercard】【JCB】の3つについてまとめました。
- ページ更新日:12月19
1.クレジットカードの【国際ブランド】とは
「楽天カードマーン!」のCMでおなじみの、
【楽天カード】はご存知だと思います。
また、
最近では券面に番号が書かれていない「ナンバーレスカード」など、
さまざまなクレジットカードが世の中にはあります。
これらのクレジットカード会社は、
世界的な決済ネットワークを持つ【VISA】【Mastercard】【JCB】などから、
「当社のブランド名とネットワークを使って、
クレジットカードを発行していいよ」といった具合にライセンス契約をした上で、
様々なクレジットカードを発行しています。
例えば楽天カードの場合、
国際ブランドは【VISA・Mastercard・JCB・American Express】の4つから選ぶことが出来ます。
これは楽天カードが、
各国際ブランドとライセンス契約をしているから可能なのです。
もし友達や会社の同僚に「どこのクレジットカードを使っているの?」と聞かれたら、
「楽天カードのMastercardだよ」のように、
「発行会社名+国際ブランド」で答えると非常にスマートで、
話もスムーズに通じます。
2.VISA、Mastercard、JCB、どれが便利?
普段からクレジットカードを使っていると、
手持ちのクレジットカードが対応していない、
使えないといった加盟店があります。
これはなぜでしょうか?
国際ブランドは、
それぞれの企業努力で加盟店を開拓し、
自社ブランドのクレジットカードが利用できる店舗数や国数を広げています。
・・ということは、
【VISA】は使えるけれど、
【JCB】は使えないといったことも起こりうるのです。
結論から言うと、
世界的な加盟店数(使えるお店の多さ)では、
VISAとMastercardが圧倒的な2強です。
特に海外旅行や海外通販を考えるなら、
VISAかMastercardのどちらか(あるいは両方)を持っておくのが鉄則です。
一方、
JCBは日本発の国際ブランドであるため、
日本国内では使える店舗が非常に多く不便は少ないですが、
海外全体で見るとVISAやMastercardの加盟店数には及びません。
ただし、
JCBも海外で全く使えないわけではありません。
ハワイや台湾など日本人が多い観光地では強いですし、
アメリカでは「Discover」など現地のネットワークと提携しており、
提携ステッカーがあるお店では利用可能です。
また、
最近普及している「タッチ決済」も、
VISAとMastercardは海外で広く普及しています。
JCBのタッチ決済も国内では急速に広まっていますが、
海外の一部店舗ではまだ対応していないケースもあります。
旅行前に数週間の時間の余裕があるなら、
「VISAとJCB」「MastercardとJCB」のように、
異なる国際ブランドを組み合わせて用意しておくと安心です。
3.審査難易度に違いはある?
クレジットカード会社は、
国際ブランドからライセンスを取得してカードの発行を行っています。
そういった理由から、
原則として「VISAだから通りやすい」「Mastercardだから厳しい」といった、
国際ブランドの違いだけでクレジットカードの審査難易度は変わりません。
審査をするのはあくまで「カード発行会社」だからです。
しかし、
選ぶブランドによって「審査をする会社(発行会社)そのもの」が変わるケースがあります。
リクルートカードを例に見てみましょう。
リクルートカード(VISA / Mastercard)の発行会社は【三菱UFJニコス】、
リクルートカード(JCB)の発行会社は【JCB】となっています。
このように、
同じ「リクルートカード」という商品名でも、
選ぶ国際ブランドによって審査を行う会社が異なる場合は、
当然ながら審査の基準も多少変わってくることになります。
気になる場合はクレジットカード申し込みの際に、
必ず同意を求められる【個人情報の取り扱いについて】などの規約に一通り目を通すと、
どの会社が審査をするのか記載されていますので、
こちらを確認してみましょう。
4.国際ブランドを変更できる?
すでに発行しているクレジットカードの国際ブランド変更は、
すべてカード発行会社の裁量に委ねられています。
基本的には「途中でブランドだけ変更する」ことはできず、
「一度解約してから、
希望のブランドで新規申し込み直し」になるケースがほとんどです。
ただし、
楽天カードなどは「2枚目のカードを作成できる」ようになっています。
1枚目がJCBなら、
解約せずに2枚目をVISAやMastercardで作れば、
面倒な公共料金の引き落とし変更などをせずに複数のブランドを持つことが可能です。
リクルートカードの場合も、
発行会社が違うため同時に2種類(例:VISAとJCB)を持つことが可能です。
オリコカードも国際ブランドが違う場合、
複数枚の所持が可能となっています。
このように、
クレジットカード会社によって「2枚持ちが可能か」「解約が必要か」といった対応は異なります。
国際ブランド変更や追加発行の際には、
クレジットカード会社の公式サイトやよくある質問(FAQ)を確認しましょう。
作り直しによる再審査の場合、
申込時の状況によっては審査に通らず否決になる場合もありますので、
注意が必要です。
5.まとめ
今回は主要な3大ブランドについて解説しました。
ざっくりまとめると、
世界中で安心して使いたいならVISAかMastercard、
日本国内での利用がメインで日本の会社を応援したいならJCBを選ぶのがおすすめです。
国際ブランドは他にも【American Express】【Diners】【銀聯(UnionPay)】などがありますが、
日本ではVISA、Mastercard、JCBに比べると利用できる店舗数が限られてしまうため、
「最初の1枚」としては少しハードルが高いかもしれません。
ですが、
【American Express】は近年、
JCBとパートナーシップを結んでおり、
日本国内のJCB加盟店であればアメックスも使える(一部除く)ケースが増えており、
使い勝手が向上しています。
興味が沸いたら国際ブランドを複数取得をして、
いろいろなお店で使い比べてみてはいかがでしょうか!