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クレジットカードのドル決済|請求額の決まり方と注意点を解説

ドル決済の請求額はどう変わる?
海外利用の基本ポイント

海外でクレジットカードを利用すると、
決済が「ドル通貨」で処理されることがあります。

利用明細を見た時に
「思ったより高い?」と感じる場面もありますよね?

海外旅行先でカードを使った時や海外の通販サイトで買い物をした場合、
利用金額は現地通貨で確定し、そのデータがカード会社へ送られます。

カード会社は加盟店へドルで立替払いを行い、
その後、日本円に換算して請求します。

こうした一連の流れが、いわゆる
ドル決済」と呼ばれるものです。

同じ金額を使ったつもりでも、
為替の動きやカード会社ごとの換算方法によって
最終的な請求額が変わるケースは少なくありません。

だからこそ、
ドル決済の仕組みを知っておくことが大切といえます。

これから、実際に請求額がどのように決まるのかを
順番にわかりやすく解説していきます。

  • ページ更新日:11月13日




1・そもそもドル決済とは?

ドル決済はどういう流れで行われる?

日本国内では円決済

日本でクレジットカードを利用した場合、
レシートも明細も円で表記されます。

しかし海外でカードを利用したり、
海外のオンラインショップで購入した場合は、
現地通貨で金額が確定します。

アメリカで利用するとドルで決済

アメリカ(ハワイ・本土など)で買い物をすると、
レシートにはアメリカドルが記載されます。

加盟店からカード会社へ送られるデータもドル建てです。

カード会社は加盟店へドルで支払い、
その後、日本円に換算して利用者へ請求します。

この一連の流れが「ドル決済」と呼ばれています。

2・ドル決済の請求額はどう決まる?

ドル決済の請求額はどう計算されるの?

▶︎【VISA・MasterCardの場合

① カード利用

② 加盟店 → 決済ネットワーク(VISA/Master)へ利用データ送信

③ 決済ネットワークが加盟店へドルで立替払い

④ 独自レート+カード会社の外貨手数料を加算して日本円請求

VISAとMasterCardでは
“ネットワーク側が基準レートを決める”
という特徴があります。

▶︎【JCBの場合

① カード利用

② 加盟店 → JCBデータセンターに利用通知

③ JCBがドルで立替払い

④ JCB独自レート+事務手数料1.6%で請求

立替払いした日のレートが適用されるため、
請求額が前後することがあります。

カード会社独自の換算レート

ドル決済の請求額には、
次の2つが必ず影響します。

カード会社の独自レート
外貨決済手数料(1.6%前後)

新聞やアプリに載っている為替レートとは
一致しないことが多く、
請求額が割高に感じることがあります。




3・為替レートが割高に感じる理由

請求が高く感じるのはなぜ?

タイミングの差

ドル決済は
“利用した日”と“決済処理される日”が異なるため、
その間に為替が動けば請求額も変わります。

円安方向へ動くと、
利用した時より高い金額で請求されることがあります。

独自レート+手数料の影響

カード会社が設定するレートは、
一般的な市場レートより高く設定されています。

そのため請求額はやや割高になりやすい
という特徴があります。

4・海外で「円決済(DCC)」を勧められた時の注意点

レジで
「ドル払い?円払い?」
と聞かれることがあります。

これは「DCC(ダイナミック・カレンシー・コンバージョン)」と呼ばれ、
店舗側が独自レートで円に換算する仕組みです。

円決済は割高になりやすい

店舗が設定するレートは割高なことが多く、
利益上乗せが含まれている場合もあります。

ほとんどのケースでは
ドル決済を選ぶほうが円決済よりも金額的に有利です。

5・海外通販でドル決済になるケース

アメリカの通販サイト(Amazon US・iHerb など)で
商品を購入した場合、
支払いはドルで確定します。

商品の価格がドルで表示されていれば、
請求も必ずドル建てです。

為替レートの動きによって
請求額が変わる点には注意が必要です。




6・海外でお得に支払う方法(最新)

古い決済手段として知られていた
「トラベラーズチェック」は現在ほぼ廃止され、
利用できる店舗もごくわずかです。

現在選ばれるのは次の方法です。

クレジットカード

ポイント還元や保険が付くため、
基本的には最もバランスが良い支払い方法です。

海外対応プリペイド(Wise・Revolutなど)

為替レートが市場レートに近く、
手数料も低いのが特徴です。

小額決済にも使いやすく、
海外旅行者に人気が高まっています。

海外対応デビットカード

使った瞬間に口座から引き落とされるため、
使い過ぎを防ぎたい人に向いています。

7・ドル決済を利用するときに覚えておきたいポイント

ドル決済自体は特別なことではなく、
海外通販や海外旅行では日常的に発生する決済方法です。

請求額は
・カード会社独自のレート
・外貨決済手数料
・為替変動
などが組み合わさって決まります。

海外で円決済を選ぶと割高になることがあるため、
基本はドル決済を選ぶとよいでしょう。

8・まとめ

ドル決済は、
加盟店 → カード会社への処理がドル建てで行われ、
その後に日本円に換算される仕組みです。

この際、為替変動やカード会社独自のレート、
外貨決済手数料が加算されるため、
請求額が高く感じることがあります。

海外旅行や海外通販を利用する際は、
ドル決済と円決済(DCC)の違いを理解して、
お得な支払い方法を選ぶようにしましょう。