旧姓のままだと危険？
結婚後のクレジットカード手続きとリスク
結婚に伴って姓が変わった場合、
旧姓で作ったクレジットカードは、
そのまま使用できなくなるのでしょうか？
「使えてしまうから大丈夫」と、
後回しにしていると、
思わぬトラブルに巻き込まれることも。
そんな疑問の解決方法、
今すぐに必要な手続きについて解説します！
- ページ更新日：11月27日
１.旧姓のクレジットカードは使えない？
結婚を機会に名字が変わるという人は、
とても多いですよね？
名字が変わった場合、
旧姓のクレジットカードは使えるのでしょうか？
それとも使えないのでしょうか？
使用することはできますが・・
物理的に端末に通せば使用することはできますが、
あくまでも「更新までの猶予期間」と考えるべきです。
結婚後、名字が変更になった場合、
クレジットカードの氏名変更手続きなど、
様々な手続きが必要となります。
しかし現実には、結婚して入籍後、
すぐに新婚旅行へという場合も少なくありません。
新婚旅行では海外旅行に行く場合も多く、
新姓のクレジットカードを発行してもらうにも、
期間が足りないこともありますよね。
旧姓のクレジットカードを、
そのまま使用したいと思う方も多いですよね？
そういったパターンはよくあることなので、
クレジットカード会社も、
ある程度の事情は想定しています。
新姓になったからといって、
即座に旧姓のクレジットカードを、
強制停止にするという対応は、通常は取りません。
海外での利用は、
カード会社にとっても利益になりますから、
即座に使用不可にすることは、
メリットがないと考えられます。
そういった理由から、新婚旅行の際は新姓になっていても
旧姓のクレジットカードをそのまま持っていっても、
決済自体は通ることが多いようです。
一定期間の経過措置として、
旧姓のクレジットカードをそのまま持っていっても
大丈夫なケースもあります。
規約違反となります！
ただし、必要な手続きをせず、
旧姓のクレジットカードを普通に使い続けていると、
クレジットカード規約違反となります。
旧姓のクレジットカードを使用して、
利用料金の口座引き落としも問題なく出来ている場合、
「そのまま使い続けても問題ないのでは？」と、
思うかもしれません。
しかし、
それはクレジットカードを発行する際の、
カード利用規約（会員規約）に違反する恐れがあります。
一般的な規約には、
氏名が変更になった場合は、
速やかに届け出るということを定めているからです。
旧姓のデメリットは？
旧姓名義のクレジットカードを使用していくことに、
デメリットやリスクはあるのでしょうか？
■海外旅行で使えない・トラブルの元！■
最も恐ろしいのが、海外旅行時のトラブルです。
海外でクレジットカードを利用する場合、
「パスポートの氏名」と「カードの氏名」が、
完全に一致している必要があります。
もしパスポートを新姓に変更しているのに、
クレジットカードが旧姓のままだと、
「他人名義のカードを使っている」とみなされ、
利用を拒否される可能性が非常に高いです。
最悪の場合、不正利用を疑われて、
警察沙汰になるリスクさえあります。
また、クレジットカードに付帯している、
「海外旅行傷害保険」も注意が必要です。
名義が異なると、
保険が適用されないケースや、保険金の支払いに、
膨大な確認書類が必要になることがあります。
■更新カードが届かなくなる恐れがある！■
旧姓のクレジットカードに限らず、
どんなクレジットカードでも必ず有効期限があります。
通常であれば、
有効期限が切れる少し前に更新されたクレジットカードが届きますが、
転送不要の「簡易書留」などで送られることが一般的です。
この際、
表札の名前と宛名が違ったり、
郵便局に転送届を出していても、
カード会社の方針で転送されずに、
返送されてしまうことがあります。
更新されたクレジットカードを、
受け取ることが出来なかった場合、
そのクレジットカードを、
使用することができなくなってしまいます。
ある程度使用しているクレジットカードであれば、
信用も高まって、利用限度額も上げられている状態です。
しかし、
登録情報（住所・氏名）の変更を忘れた場合、
信用が下がる原因にもなりかねません。
■遅延損害金・更新拒否■
引き落とし口座の名義変更により、
引き落としができなくなり、
クレジットカードの利用を停止されたり、
遅延損害金が請求されたりする危険もあります。
特に、最近の銀行は本人確認が厳格化しています。
銀行口座の名義を新姓に変更した場合、
旧姓のクレジットカードからの請求（引き落とし依頼）が、
「名義相違」としてエラーになるケースが増えています。
利用金額の引き落としができない状態が続いた場合、
信用情報機関に遅延・延滞情報が提供されてしまい、
新しいクレジットカードが作れなくなる恐れがあります。
そればかりか、
今使用しているクレジットカードの、
強制解約や更新拒否に繋がることもあります。
２.結婚後の手続きってどんなことをするの？
全てのクレジットカードで変更が必要
旧姓名義のクレジットカードを複数枚持っている場合、
それぞれに変更手続きが必要となることにも注意しましょう。
発行会社が同じである場合、
一括して登録情報の変更手続きすることが可能な場合もありますが・・。
世の中には多くのクレジットカード会社が存在していますから、
なかなか同じ会社で複数枚のカードを持っていることはありませんよね？
本当に面倒かもしれませんが・・。
クレジットカードを5枚持っていて、
5枚のクレジットカードの発行会社が異なる場合、
1社1社それぞれに、
登録情報の変更手続きが必要となるのです。
これは個人情報の観点から、
クレジットカード会社の持っている個人情報は、
基本的には他のクレジットカード会社に、
提供してはならない仕組みになっているからです。
変更手続きをすると？
■インターネットで手続きが主流！■
最近では、
ほとんどのクレジットカード会社で、
会員専用サイトやアプリから、
簡単に改姓手続きができるようになっています。
以前は書類の取り寄せが必須だった会社も、
スマホで本人確認書類（新姓の免許証やマイナンバーカード）を、
撮影してアップロードするだけで、
手続きが完了するケースが増えています。
まずは、利用しているカード会社のマイページや、
アプリを確認してみましょう。
もちろん、
インターネットでの手続きが苦手な場合は、
コールセンターに電話をして、
変更用紙（諸変更届）を郵送してもらうことも可能です。
■新しいカードの発行■
登録情報の変更（氏名変更）手続きが終わると、
名義変更されたクレジットカードが、
新しく発行されることになります。
新たな姓名のクレジットカードは、
登録情報変更の申し込みから、
1週間〜2週間程度で届くことが多くなっています。
新しいクレジットカードが届いた場合、
カード番号が変更になっている場合もあります。
（セキュリティ強化のため、番号が変わるケースが増えています）
まずは、
有効期限とカード番号をチェックしてみましょう。
■公共料金を払っている場合■
旧姓のクレジットカードを、
公共料金やサブスクリプションの支払いに使っている場合、
利用するクレジットカード情報の、
変更申請を忘れないようにしましょう。
特にカード番号が変わった場合は、
自動的には引き継がれません。
電力会社やガス会社、
AmazonやNetflixなどの登録情報も、
ご自身で変更手続きをする必要があります。
変更手続が必要な事項
■氏名■
結婚して姓が変更された場合、
カード名義人も変更になるので、
必ず氏名変更の手続きをする必要があります。
姓が違う場合、
他人と考えられてしまう可能性があるからです。
特に海外でクレジットカードを利用する場合、
決済が出来ないばかりか、
盗難・不正利用を疑われてしまい、
思わぬトラブルに巻き込まれる可能性もあります。
■住所■
結婚後、
新居をどこに構えるかによっても異なりますが、
元々の居住地から引っ越した場合は、
住所変更の手続きが必要となります。
住所変更しないと、利用明細書が届かないばかりか、
更新されたクレジットカードが届かない恐れがあります。
ただし、姓名の変更とは違って、
「住所変更」だけの場合は、
Web上で即時反映されることがほとんどです。
■引き落とし銀行口座■
クレジットカードの引き落としに、
銀行口座を指定している場合。
銀行口座は給与の振り込みに使用されていることも多く、
結婚後に口座名義を、
一早く変更している場合も多くあります。
「カード名義は旧姓、口座名義は新姓」
このパターンの場合、
ほとんどの銀行で引き落とし不能になります。
引き落としが出来ない場合、
クレジットカードの利用は即座に止められてしまいます。
さらに、
今後の利用が出来なくなったり、
更新されるはずのクレジットカードを、
発行してもらえなくなる場合もあります。
せっかく、
今まで丁寧にクレジットカードを使用してきたのに、
たった一つのミスで信用に傷がつくのは…
避けたいですよね。
■職業■
結婚後職場を退職したり、
転職した場合は、
職業の変更を申し出る必要があります。
クレジットカード会社は職業によって、
クレジットカードの利用限度額を定めることがあります。
しかし、
専業主婦になったからといって、
姓名が変更になったカードの発行がされないということは、
ほとんどないようです。
今までのクレジットカードを利用してきて、
きちんと引き落としがなされている利用者については、
信用実績（クレヒス）ができあがっているためですね。
３.まとめ
結婚して姓が変わった場合、
即座にクレジットカードが使えなくなるわけではありませんが、
使い続けていくのはリスクが高いと言えます。
特に海外旅行の予定がある方は、
パスポート名とカード名義の一致が必須ですので、
早めの手続きを強くおすすめします！
最近はスマホだけで、
簡単に変更手続きが完了するカード会社も増えています。
新しい氏名の変更手続き、
住所変更手続きは絶対に忘れないようにしましょう！