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国民年金を払わないとどうなる?督促から差し押さえまでの流れ

「支払わなくても平気」は誤解!
未納を続けると起きる事

支払っても支払わなくてもいい

このイメージが強い国民年金を、
滞納した経験がある人もいるかもしれません。

今までは、
国民年金を支払わなくても何となくスルーできた時代もあったでしょう。

しかし、
国民年金の支払いは国民の義務なので、
支払わなくても大丈夫」という事ではないんです!

実際に国民年金を払っていない場合、
一体どうなるのでしょうか?

「将来、
年金が受け取れない」という程度の事は知っていても、
その他のリスクについては良く分からないですよね?

もし「国民年金を払わないでいるとどうなるのか?
詳しい結末と過程を正しく確認しておきましょう。

  • ページ更新日:12月26日




1.「国民年金制度は破たんする」は本当?

国民年金」の加入者(第1号被保険者)は、
自営業や学生、フリーランスなどが中心で、
日本全体で約1,400万人程度とされています。
(出典:厚生労働省|令和4年国民生活基礎調査など)

会社員や公務員(第2号被保険者)は、
給料から天引きされるため未納は基本的に起こりません。

一方で、自分で納付する必要がある第1号被保険者の中には、
経済的な事情などで未納や免除申請をしている人も一定数存在します。

その中には、
どうせ年金制度は破たんする
破たんするなら、お金を払っても無駄」と割り切って、
国民年金の支払いを拒否している人もいるかもしれません。

しかし、
国民年金制度は本当に破綻するのでしょうか?

年金制度は国が責任を持って運営しているため、
普通に考えれば、
国民年金制度は、そう簡単に破綻しない」という結論に達します。

年金を受け取る時期を迎えた時に、
同じ年齢の人たちが年金を受け取っている姿を見た時、
あなたはどう思うでしょうか?

「破たんする」と予想した自分を悔いる事になるかもしれません。



2.「障害年金」「遺族年金」を忘れないように!

「国民年金制度が破たんする」と言って、
国民年金の支払いを拒否している人たちは、
老後にもらえる「老齢年金」にだけ注目している人かもしれません。

国民年金は「老齢年金」以外にも、
障害年金」「遺族年金」という2つの年金がある事を知っているでしょうか?

例えば事故や病気になってしまい、
心身に障害が残った時は、
症状に応じた「障害基礎年金」が給付されます。

障害を持ってしまったら、
誰でも自動的に障害基礎年金を受け取れる。

そう思っている人もいるかもしれません。

また亡くなってしまった時には「遺族基礎年金」が給付されますが、
こちらの年金も日本国民なら誰でも受け取れる年金だと思っている人がいるかもしれません。

しかし「障害年金」「遺族年金」を受け取るためには、
国民年金の未納期間がない(または一定以下である)」という納付要件がつきます。

つまり国民年金の支払いを無視している人達は、
万が一の際の障害年金や遺族年金を受け取る事ができません。

確かに20代の人が、
自分が老齢年金を受給している姿を想像するのは難しいかもしれません。

しかし思わぬ事故や病気の結果、
障害を負ってしまう可能性は誰にでもあります!

そのような状況になった時に、
障害年金がもらえない事を想像すると…
かなりリアルなイメージになるのではないでしょうか?



3.滞納者の取り立てが厳しくなっていきます!

昔は、
国民年金を未納にしても、
それほど厳しい取り立てがありませんでした。

2年経てば時効で払わなくて済む
という誤った認識を持っている人もいるかもしれません。

確かに国民年金保険料を徴収する権利は2年で時効となりますが、
国から「督促状」が届くと時効は中断(リセット)されます。

もっと怖いのは、
放置したまま2年が過ぎると、
あとから免除や猶予の申請ができなくなる」という点です。
(※免除等の申請可能期間は、過去2年分までです)

つまり、
「払えないから放置」をして2年経ってしまうと、
本来受けられたはずの救済措置も受けられなくなります。

また2010年代以降、
政府は国民年金の未納を見逃さないという強い姿勢を打ち出しており、
差し押さえ」などの強制徴収を実施する例も増えています。

特に「マイナンバー制度」による情報連携が進んだことで、
行政側は個人の所得状況などを把握しやすくなっています。

これからは、
経済的余力があるのに滞納している人に対しての、
強制徴収や督促がいっそう厳格化していくでしょう。

4.「未納」から「最終催告状」まで

国民年金を滞納するとどうなるのでしょうか?
国民年金を滞納した場合の督促の流れを見て行きましょう。

まず国民年金には決められた納付期限があり、
その期限を過ぎると「未納」となります。

例えば8月に納付すべき国民年金を支払わなかった場合は、
9月の末(納付期限)を過ぎた段階で「未納」とみなされます。

国民年金の未納が確認されると、
電話や書面で「催告状」と呼ばれるお知らせが届きます。

催告状を無視し続けて、
国民年金を滞納し続けると「特別催告状」と呼ばれる、
さらに上のレベルの警告が届きます。

この封筒の色は、
危険度に応じて「青色」→「黄色」→「赤色(ピンク)」と変化し、
赤色に近づくほど差し押さえ準備が本格化しているサインと言われています。

さらに特別催告状が来ても滞納を続けた場合は、
最終催告状」という書類が届く可能性があります。

これは「本気で法的な手続きに進みます」という、
事実上の「最後通告」のような役割の書類です。

基本的にはこの書類が届いた段階で、
すぐに対応すれば差し押さえなどの問題は起こりません。

国民年金を支払う気持ちがある人で、
もし最終催告状が届いたばかりの人がいたら、
すぐに支払う準備を始めた方が良いでしょう。



5.「差し押さえ」が執行される事も!

最終催告状が届いても、
国民年金の支払いをしなかった場合はさらなる「督促状」が届きます。

督促状には「指定期限」が記載されていますので、
その期日までに支払えばギリギリ問題は起こりません。

しかし督促状の支払期日が過ぎた段階で、
延滞金」が発生します。

延滞金の利率は、
納付期限の翌日から3ヶ月を経過した後は「年14.6%(最大)」です。
(※毎年の特例基準割合により変動しますが、高金利であることに変わりありません)
出典:延滞金について|日本年金機構

カードローン並みの高い利率に設定されています。

ちなみに経済的に苦しくて、
支払う能力が無い人に対して、
いきなり差し押さえの督促状が届く事は基本的にありません。

延滞金の加算や強制徴収は、
支払う能力があるのに支払わない人に対するペナルティだからです。

さらにこの段階では、
いつ「差し押さえ」などの強制徴収が起こったとしても不思議ではありません。

差し押さえにあえば、
給料の支払いなどに使用している銀行口座が凍結されてしまうかもしれません。

すぐに日常生活に支障が出ますし、
給与の差し押さえとなれば、
仕事先にも国民年金を滞納していた事がばれてしまうでしょう。

6.支払えない時は窓口に相談しましょう

もし国民年金の支払いを意図的にしているのではなく、
経済的な理由で国民年金を支払えない人に督促状が届いてしまった時はどうすればいいでしょうか?

そのまま無視をするのではなく、
市区町村の国民年金の窓口に相談するようにしましょう。

担当者と話し合った結果、
免除」や「猶予」を得る事ができる制度があるからです。

正式に免除や猶予を得ている場合は、
仮に国民年金を支払っていなくても、
万が一の際の「障害年金」「遺族年金」を受け取れる可能性が残ります。
(※未納のまま放置すると受け取れません)

借金をしている人など生活苦に陥っている人だけでなく、
確定申告をした時に所得がほとんどない状態の人、
例えば源泉徴収が全額返還されるような人は、
ほぼ間違いなく免除や猶予を受ける事ができます。

また、20歳以上の学生であれば、
学生納付特例制度」も利用可能です。

大切なのは「2年という申請期限」があることです。
これを過ぎると、後から免除申請をしたくてもできなくなります。

面倒だと感じるかもしれませんが、
将来の事や万が一の事を考えて、
必ず窓口に相談をするようにしましょう。



7.まとめ

国民年金を支払っていない場合どうなるのか?
その流れと結末を見て行きました。

「老齢年金」を受け取る事ができないという結末以外にも、
障害年金」「遺族年金」を受け取れないという重大なリスクがあります。

さらにその過程で「差し押さえ」にあうなど、
大変な事態になってしまう可能性もあります。

国民年金を支払う能力がある人は、
きちんと支払いをして、
無理な人は放置せずに市区町村の窓口に相談するようにしましょう。

参照元:年金に加入している方 これから加入する方|日本年金機構
参照元:国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度|日本年金機構
参照元:遺族年金(受給要件・支給開始時期・計算方法)|日本年金機構