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パーチェシングカード(Purchasing Card)とは?意味と仕組み

経理業務を効率化!
パーチェシングカードの基礎知識と導入メリット

Purchasing Card(パーチェシングカード)。
企業や国、
地方自治体などが物品の調達や購買を行う際に使われる、
決済専用のクレジットカードのことを意味します。
  • ページ更新日:12月31日

パーチェシングカード」という言葉、
最近ビジネスニュースや経理の現場で耳にすることが増えていませんか?

元々は国や地方自治体など、
公的な機関が透明性の高い調達を行うために導入が進められていたシステムです。

しかし現在では、
企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)や業務効率化の切り札として、
一般企業でも注目が高まっています!

特に、
テレワークの普及やSaaS利用の増加、
インボイス制度への対応など、
経理部門を取り巻く環境変化に対応できるツールとして期待されています。

通常のクレジットカード(コーポレートカード)とは何が違うのでしょうか?
なぜ今、
多くの企業が導入を検討しているのでしょうか?

その仕組みと、
導入によって会社が得られる具体的なメリットを徹底解説します!



1.パーチェシングカードの基本と特徴

パーチェシングカード(Purchasing Card)は、
その名の通り「購買(Purchasing)」に特化した決済ツールです。

大きな特徴として、
プラスチックの物理カードが発行されない「カードレス(バーチャルカード)」での発行も多く採用されています。
もちろん運用に合わせて、
従来のプラスチックカード型を選べるケースもあります。

カード番号などの決済情報は、
管理画面上で発行・管理されます。
従業員に物理カードを渡す必要がない場合、
紛失や盗難のリスクを最小限に抑えることができます。

また、
部署単位」や「プロジェクト単位」、
さらには「特定の費目専用」としてカード番号を発番できるため、
柔軟な経費管理が可能になります。

欧米では古くから「P-Card(ピーカード)」と呼ばれ、
企業間取引(B2B)の標準的な決済手段として定着しています。

2.一般の法人カードとの違いは?

よくある疑問として、
「社長や社員が持っているコーポレートカードとは何が違うの?」
という点があります。

明確な違いは「利用目的」と「管理機能」です。

従来のコーポレートカード

主に「T&E(Travel & Entertainment)」と呼ばれる用途に使われることが多いカードです。
つまり、
出張時の新幹線やホテル代、
接待交際費などの支払いです。
社員一人ひとりに紐付いて発行され、
その社員が移動先で使うことを想定しています。

パーチェシングカード

こちらは「B2B決済(企業間取引)」に使われます。
オフィスの備品購入、
サーバー費用、
広告費、
仕入れ代金などが対象です。
「人」ではなく「部署」や「用途」に紐付くため、
担当者が変わってもカードを変更する必要がありません。

また、
パーチェシングカードは管理機能が非常に強力です。
特定の加盟店(取引先)でしか使えない
利用可能枠は1回あたり5万円まで
消耗品費として設定した期間のみ有効
といった詳細な制限(パーチェシング・コントロール)をかけることができます。



3.導入することで得られる3つのメリット

企業がパーチェシングカードを導入すると、
どのような効果があるのでしょうか?
大きく3つのメリットが挙げられます。

① 請求書払いの削減(ペーパーレス化)
これまで請求書払い(銀行振込)で行っていた支払いをカード払いに一本化できます。
これにより、
毎月の振込手続きの手間や、
高額になりがちな振込手数料を大幅に削減できます。
支払いデータの集約・連携ができるため、
証憑管理を含むデジタル化を進めやすくなります。

② キャッシュフローの改善
カード決済にすることで、
実際の引き落とし(支払い)を1ヶ月〜2ヶ月程度先送りにできます。
手元の資金に余裕ができるため、
資金繰りの安定化に繋がります。
(※支払サイトはカード会社との契約内容や締め日によって異なります)

③ ガバナンス(統制)の強化
「誰が何に使ったか」が即座にデータ化されます。
利用明細(利用先・金額・日付など)のデータが電子的に取り込めるため、
不正利用の防止に役立ちます。

明細データを会計ソフトや経費精算システムに連携できると、
突合・仕訳までの手作業が減り、
月次締めが早くなります。



4.具体的な活用シーン(B2B決済)

実際にどのような支払いでパーチェシングカードが活躍しているのか、
具体的なシーンを見てみましょう。
(※導入時は、取引先がカード決済に対応しているか、手数料負担の取り決めなどの確認が必要です)

● WEB広告費の支払い
Google広告やMeta(Facebook/Instagram)広告、
X(Twitter)広告などは、
原則クレジットカード払いです。
媒体ごとにカード番号を分けることで、
予算管理が非常に楽になります。

● クラウドサービス(SaaS)利用料
AWSやAzureなどのサーバー費用、
ZoomやSlack、
Adobeなどのツール利用料の支払いに最適です。

● ECサイトでの備品購入
Amazonビジネスやアスクル、
モノタロウなどでの備品購入時に利用されています。
小口現金の管理を廃止し、
すべてカード決済に集約する企業が増えています。

最近では、
納税や公共料金の支払いにも対応範囲が広がっています。

5.まとめ

パーチェシングカードの特徴と、
企業における活用メリットをお伝えしました!

単なる「支払い手段の変更」ではなく、
経理業務全体のフローを効率化する重要なツールであることがお分かりいただけたかと思います。

特に、
電子帳簿保存法の改正やインボイス制度の導入により、
経理のデジタル化は「待ったなし」の状況です。

「うちはまだ現金や振込がメインだ」という企業こそ、
パーチェシングカードの導入を検討することで、
バックオフィスの生産性を劇的に向上させることができるかもしれません。

各カード会社(Visa、Mastercard、JCB、Amexなど)が法人向けのプランを用意していますので、
自社の規模や用途に合ったカードを探してみてはいかがでしょうか。

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