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クレジットカードの利用限度額と利用可能額の違い!引き落とし不可の対処法

利用限度額と利用可能額の仕組みとは?
カードが止まる原因と対策

クレジットカードを利用すると、
請求書やご利用明細に「利用可能額」や「利用限度額」という金額が記載されているかと思います。

実は、
利用可能額」と「利用限度額」の違いを詳しく知らないままでいると、
クレジットカード決済をするときに困ることがあるのです。

  • ページ更新日:12月17




1.クレジットカードの利用可能額とは?

▼【「利用可能額」の良くある勘違いとは?

クレジットカード用語で、
良くわかりにくいと言われるのが「利用限度額」と「利用可能額」です。

利用限度額はその名の通り、
クレジットカードで利用できるショッピング利用の上限金額のことを意味します。

クレジットカードにはもうひとつ、
キャッシング枠」があります。

これを「クレジットカード利用限度額」=「キャッシング枠」だと考えてしまうと、
限度額が一体何の金額のことなのか迷ってしまいます。

▼【「利用限度額」=「ショッピング枠」+「キャッシング枠」

もちろんキャッシング枠がなければ、
利用限度額=ショッピング枠」となります。

それでは、
利用可能額」はどのように解釈すれば良いのでしょうか。
これも簡単に次のような式で理解することが可能です。

▼【「利用可能額」=「利用限度額」-「ショッピング利用の支払いが済んでいない分」

例えば、
利用限度額が80万円のクレジットカードでのショッピング利用分で、
カード会社への支払いが終わっていない額」が20万円あるとします。

この場合の利用可能額は、
80万円-20万円=60万円」ということになります。

あと60万円分は、
クレジットカードを利用できる状態というわけです。

クレジットカードは毎月の「締日」が過ぎてしまえば、
利用可能額が利用前の状態に戻ると考えている方がいるようですが、
これは間違いです。

クレジットカードの利用分に対して、
利用者の銀行口座から引き落としが完了し、
そのデータがカード会社へ届かない限り利用可能額は元に戻りません。

▼【分割払いやリボ払いは枠を圧迫する?

クレジットカードの支払いを分割払いやリボルビング払いにしている方は、
さらに注意が必要です。
次の計算式を確認してみましょう。

利用可能額=利用限度額-支払いが済んでいない残高すべて

そうなんです。
当月の請求分だけでなく、
支払いが終わっていない分割された金額がすべて引かれます。

仮に未払い分が30万円あって、
先月の締日に10万円のショッピングをすると、
利用可能額」=「80万円-10万円」=「70万円」ではありません。

これでは、
未払い分30万円の計算が合わなくなってしまいます。

この場合は70万円から、
さらに30万円を引いた40万円が利用可能額となります。
これを計算式にすると次のようになります。

利用可能額=利用限度額-分割残高-新たにショッピングした分

分割払いやリボルビング払いは、
毎月のクレジットカード支払額を抑えるには便利な支払い方法ですが、
利用可能額を圧縮し続けることになります。

新たにショッピングした10万円を一括で支払わないと、
分割支払い分の残高がどんどん増えていくのです。

それぞれの残高が気になる場合、
カード会社が用意している会員専用アプリ(Vpassなど)やWebサイトを利用することで、
現在の正しい利用可能額を確認することが可能です。



2.カードが利用限度額に達すると?

▼【心配はいらなくてもカッコ悪い事態が起きる?

クレジットカードの利用限度額が上限に達した場合、
どんなことが起こるのでしょうか。

クレジットカードが利用停止になってしまうのでしょうか。

いえ、
そんなことはありません。
クレジットカードが強制解約などで利用停止となるのは、
支払いを怠った場合などの処分なので、
利用限度額に達しただけでペナルティを受けることはありません。

ただし、
ちょっとカッコ悪い現象が起こる可能性はあります。

ショッピングの決済をしようとクレジットカードを出しても、
お店のスタッフから「このクレジットカードは使えないようです」と言われることになるのです。

利用限度額に達している場合、
クレジットカードを使うことができないのは当然の結果です。

▼【限度額を超えて買い物ができるとは限らない

クレジットカードの利用分をいつも「一括払い」で支払っている場合、
覚えておきたいことがあります。

例えば利用限度額が30万円、
今月の請求額が20万円とします。

そして締日以降に10万円を利用したと仮定しましょう。
そうすると利用可能額はいくらでしょうか。

そうです、
0円です。
もうこれ以上カード決済をすることができません。

しかし、
利用したい日がクレジットカードの支払日(引き落とし日)だったとしても、
すぐには枠は戻りません。

銀行口座から20万円の引き落としが済んでも、
その情報がカード会社に届くまでに、
数日程度のタイムラグが発生する場合があるからです。

その間は、
支払い済みの20万円分の利用可能額は復活しません。

ごく稀に、
カード会社の判断で一時的に利用枠を超えて決済が通るケースもありますが、
これはあくまで例外的な措置です。

「少しくらい超えても使えるだろう」と期待してレジに行くと、
エラーが出て決済できない可能性が高いので注意しましょう。

常にクレジットカードの利用可能額を把握しておくことが大切です。



3.引き落としができないと利用停止?

クレジットカード利用料金の引き落としができないと利用停止になる?

▼【支払いの遅延はカード停止に直結する

どのクレジットカード会社でも同じですが、
毎月の引き落としが確認出来ない場合、
支払いが済むまでクレジットカードの利用は一時的に停止されます。

必ず各クレジットカード会社の会員規約にも詳細が書いてありますので、
気になる場合は確認しておきましょう。

万が一支払いが滞ってしまった場合、
カード会社からの案内に従ってすぐに支払いを行うか、
相談窓口へ連絡を入れるようにしてください。

うっかり入金を忘れていただけであれば、
指定の方法で支払いを完了させることで、
再度利用可能になることがほとんどです。

▼【支払いの延滞が続くと強制解約のリスクも

「解約」=「会員資格停止」ということなのですが、
この規定については各カード会社の規約で定められています。

ここで参考としてご紹介するのは、
三井住友カード」の例です。

三井住友カードの会員規約(個人会員規約等)を確認すると、
会員が支払債務の履行を遅滞した場合、
会員資格を取り消すことができる旨が記載されています。

具体的に「何日で解約」とは明記されていませんが、
一般的には支払期日から20日以上経過すると「期限の利益」を喪失し、
残金の一括請求や会員資格の取り消しが行われる可能性が高まります。

初めて滞納してしまった会員にはある程度の猶予がある場合もありますが、
毎月滞納を繰り返す会員は厳しい対応を取られることもあるでしょう。

規約に基づき、
約束通りに支払いがなされない場合は会員資格を停止すると定められています。

こうなると、
会員を解約されたとしても文句は言えません。
信用情報にも傷がつくため、
引き落とし口座の残高不足には十分注意しましょう。

4.カードの残高確認はアプリを活用!

▼【ATMから一部を入金しておくと利用枠が広がる?

クレジットカード会社にもよりますが、
キャッシング枠がある場合、
相対的にショッピング枠は少なくなります。

利用限度額=ショッピング枠+キャッシング枠

クレジットカードを使い過ぎたとき、
ショッピングにしてもキャッシングにしても同じことが言えます。

例えば、
「ボーナスが入った」、
「臨時収入があった」という場合です。

ATMやインターネットバンキング(Pay-easy等)を利用して、
クレジットカード会社の指定口座に入金(繰り上げ返済)しておくことで、
早めに利用可能額を広げることが可能です。

ただし、
クレジットカード会社によっては、
繰り上げ返済の手順や振込先が異なることもあるので、
事前に会員サイト等で確認しておきましょう。

▼【クレジットカード利用枠自体を増やす?

現在利用している利用可能額では足りないと思った場合、
利用限度額を引き上げる(増枠)こともひとつの方法です。

利用可能額の増額を希望しても、
所定の審査があるのですぐに増額することは出来ません。

事前に余裕を持って増額を申し込んでおくことで、
クレジットカードが使えないという事態にはならずに済みます。



5.まとめ

クレジットカードの利用可能額と利用限度額の違いを覚えましょう!

クレジットカードを上手に使いこなす最大のコツは、
カードを持っている本人の知識です。

毎月のように利用可能額が減っているとすれば、
そのクレジットカードの使い方は少々マズイと言えそうです。

そのままズルズルと使い続ければ、
やがて利用限度額に達することになります。

クレジットカードは現金と同じ感覚で使うようにしましょう。
分割払いやリボルビング払いは借金を重ねているのと同じことだからです。

事前に正しい知識を持って、
計画的にクレジットカードを活用しましょう!