「コンシューマー・クレジット・クリアランス」とは?
借入審査の重要知識
クレジットカードやローンの審査において、
非常に重要な役割を持つのが「信用情報」です。
用語集などでコンシューマー・クレジット・クリアランス(CCC)という言葉を見かけることがありますが、
これは現在の日本の審査システム(CICなど)とは区別して理解する必要があります。
この用語の意味と、
実際に私たちの審査に関わっている主要な信用情報機関(CIC・JICC・KSC)の仕組みについて、
詳しく解説します。
- ページ更新日:12月17
1.コンシューマー・クレジット・クリアランスとは?
コンシューマー・クレジット・クリアランス(CCC)とは、
言葉としては「消費者の信用照会」といった文脈で見かける用語です。
定義としては、
「クレジット債権管理組合などから委託を受け、不払い債権情報等を管理するデータバンク」
と説明されることがありますが、
現在私たちが利用する一般的なクレジットカード審査において、
「CCC」という名称の機関が前面に出てくることは基本的にありません。
過去には似た名称の機関があったり、
同名の債権回収会社(サービサー)が存在したりするため、
「現在の信用情報機関(CIC等)とは別の用語」として区別しておきましょう。
現在、
私たちの「信用情報(いわゆるクレヒス)」を管理している中心的な存在は、
次に紹介する3つの指定信用情報機関です。
2.現在の信用情報は「3つの機関」が中心
現在、
個人の信用情報を管理している主要な機関は、
以下の3つに集約されています。
私たちが「ブラックリスト」と呼ぶものは、
実体としてこの3機関のデータベースに事故情報(異動情報)が登録されることを指します。
(※「ブラックリスト」という名前の名簿があるわけではなく、あくまで俗称です)
▼【1:CIC(株式会社シー・アイ・シー)】
主にクレジットカード会社、
信販会社、
携帯電話会社などが加盟しています。
私たちがクレジットカードを作る際、
最も照会される頻度が高い機関です。
▼【2:JICC(株式会社日本信用情報機構)】
主に消費者金融、
クレジットカード会社などが加盟しています。
キャッシングやカードローンの利用状況が詳しく記録されています。
▼【3:KSC(全国銀行個人信用情報センター)】
主に銀行、
信用金庫、
農協などが加盟しています。
銀行カードローンや住宅ローンの審査で重視されます。
これら3つの機関は、
延滞情報などのネガティブな情報を共有するネットワーク(CRINなど)を持っています。
そのため、
どこか1つでトラブルを起こすと、
他の機関にも情報が伝わり、審査に影響する仕組みになっています。
※情報共有の仕組みについては、各機関の公式サイトも参照してください。
参考:JICC(CRINなどの情報交流について)
自分の信用情報に何が登録されているかは、各機関へ「開示請求」を行うことで確認できます。
現在はインターネット(スマホ)から即時確認できるサービスが主流です。
参考:CIC:情報開示とは
3.情報が登録されるとどうなる?
信用情報の照会が行われた結果、
「異動(延滞などの事故情報)」の記録が見つかった場合、
以下のようなデメリットが発生します。
●クレジットカードの審査に通らない
新規申し込みはもちろん、
現在持っているカードの更新も拒否される可能性が高くなります。
●ローンが組めない
住宅ローン、
自動車ローンなどの審査に影響します。
●スマホの分割払いができない
携帯電話の本体代金を分割払いにする際も、
CICへの照会が行われるため審査に落ちることがあります。
情報はいつ消える?
これらの情報は永久に残るわけではありませんが、
一般的に「契約終了(完済)から5年」など一定期間保有されます。
ただし、
登録される期間は「情報の種類」や「登録機関」によって異なります。
(例:KSCでは官報情報などが長く残るケースがあります)
正確な登録状況を知りたい場合は、
推測で判断せず、
先ほど紹介した「開示請求」で確認することをお勧めします。
4.まとめ
「コンシューマー・クレジット・クリアランス」という言葉は専門的な用語ですが、
私たちが意識すべきなのはCIC・JICC・KSCという3つの信用情報機関です。
日々の支払いを期日通りに行うことが、
結果として自分の社会的信用(クレジット)を守ることに繋がります。