クレジットカード審査の
合否を分ける重要な専門用語
新しいクレジットカードを申し込んだり、
ローンを組んだりする際に必ず行われるのが、
過去の利用履歴に基づいた厳格な入会審査です。
この審査の過程で飛び交う専門用語の中に、
「コンシューマー・クレジット・クリアランス」という、
聞き慣れない言葉が存在します。
この用語が持つ本来の意味と、
現在の日本の審査システムの実態について整理しました。
コンシューマー・クレジット・クリアランス
消費者の信用照会を意味する専門用語
現在の審査を担う3つの指定信用情報機関
クレジットカード会社が加盟するCIC
消費者金融の利用履歴が残るJICC
銀行カードローンの審査で重視されるKSC
機関同士でネガティブな情報を共有する
ブラックリストの本来の意味と事故情報
信用情報に傷がついた場合のデメリット
スマホの本体代金の分割払いも不可になる
事故情報がデータベースに残る具体的な期間
契約終了から約5年間は記録が保存される
自分の信用情報を開示請求して確認する手順
スマートフォンから即時開示できるシステム
信用情報を傷つけないための具体的な予防策
信用情報機関に関するよくある疑問Q&A
- ページ更新日:3月26日
コンシューマー・クレジット・
クリアランス(CCC)とは
用語集などで時折見かけるこの言葉は、
クレジット債権管理組合などから委託を受け、
不払い債権情報等を管理するデータバンクとして定義されています。
しかし現在の日本のクレジットカード審査において、
この名称の機関が前面に出てくることはありません。
消費者の信用照会を意味する
業界の専門用語
言葉としての意味を直訳すると、
「消費者の信用照会」といった文脈で使われる専門用語です。
過去には似た名称の機関や債権回収会社が存在したため、
現在の信用情報機関とは別の概念として区別する必要があります。
私たちがクレジットカードやローンを利用する際、
実際に「クレヒス(クレジットヒストリー)」を管理しているのは、
後述する3つの主要な指定信用情報機関となります。
- 消費者の信用照会を意味する専門的な用語として使われる
- 現在のクレジットカード審査で直接関わってくる機関名ではない
- 実際に審査を行っている現在の3つの信用情報機関とは区別する
現在の審査を担う
3つの指定信用情報機関
現在個人の信用情報を一元的に管理しているのは、
「CIC」「JICC」「KSC」という3つの機関に集約されています。
それぞれ加盟している企業や得意とする領域が異なり、
審査の種類によって照会される機関が使い分けられています。
クレジットカード会社が
主に加盟するCIC
株式会社シー・アイ・シー(CIC)は、
主にクレジットカード会社や信販会社、
携帯電話会社などが加盟している機関です。
私たちが新しいクレジットカードを作る際や、
スマートフォンの分割払い契約を結ぶ際に、
最も高い頻度で照会される代表的な機関です。
消費者金融の利用履歴が
詳細に残るJICC
株式会社日本信用情報機構(JICC)は、
主に消費者金融やクレジットカード会社が加盟しています。
キャッシング枠の利用状況や、
カードローンの借り入れ状況が詳細に記録されており、
お金を借りる審査において重要視される機関です。
- CIC:クレジットカード会社や携帯電話会社が中心の機関
- JICC:消費者金融や信販会社が中心でキャッシング履歴に強い
- KSC:銀行や信用金庫が中心でローン審査に特化した機関
銀行カードローンの審査で
重視されるKSC
全国銀行個人信用情報センター(KSC)は、
主に銀行や信用金庫、農協などが加盟しています。
銀行が提供するカードローンを利用する際や、
高額な住宅ローンの審査を受ける際に、
過去の取引履歴を厳格にチェックされる機関です。
3つの機関同士で
ネガティブな情報を共有する
これら3つの信用情報機関は完全に独立しているわけではなく、
「CRIN(Credit Information Network)」と呼ばれる
ネットワークを通じて、
延滞や自己破産などの深刻な事故情報を相互に共有しています。
そのためクレジットカードの支払いを長期間滞納すると、
CICだけでなくJICCやKSCにもその情報が共有され、
結果として銀行の住宅ローン審査にも落ちる
という仕組みになっています。
参考:JICC(CRINなどの情報交流について)
- KSCは銀行や信用金庫が加盟しておりローン審査で重視される
- 3つの機関はCRINというネットワークで事故情報を共有している
- どこか1つでトラブルを起こすとすべての審査に悪影響を及ぼす
ブラックリストの
本来の意味と事故情報の登録
「ブラックリストに載る」という表現は世間に定着していますが、
実際にそのような名前の名簿が存在するわけではありません。
この言葉の正しい意味は、
指定信用情報機関のデータベースに、
長期の延滞や債務整理などの
「異動情報(事故情報)」が登録されることを指す俗称です。
61日以上または3ヶ月以上の支払いの遅れが続くと、
この異動情報が登録され、
いわゆる「ブラック」な状態として扱われることになります。
一度登録されると社会的信用が大きく損なわれる事態となります。
| 信用情報の状態 | 具体的な意味と審査への影響 |
| 正常な履歴 | 毎月期日通りに支払いが行われており審査に有利に働く |
| 異動情報(ブラック) | 長期の滞納などがあり新たなカードやローンの審査に通らない |
信用情報に傷がついた場合に
発生する深刻なデメリット
信用情報機関に「異動」の記録が残ってしまうと、
日常生活のさまざまな場面で不便を強いられることになります。
新規のクレジットカードが作れなくなるだけでなく、
現在所有しているカードも
更新のタイミングで強制解約される可能性が高まります。
住宅ローンや自動車ローンといった高額な審査も絶望的となります。
スマートフォンの本体代金も
分割払いが不可になる
意外と盲点になりやすいのが携帯電話の契約です。
10万円を超えるような高額なスマートフォンの本体代金を、
毎月の通信料と合わせて分割払いにする際にも、
必ずCICへの信用情報の照会が行われます。
事故情報が登録されていると
この分割審査に落ちてしまい、
高額なスマートフォンを一括払いでしか購入できなくなる
という、厳しい現実が待っています。
住宅や自動車などのローン審査に落ちるだけでなく、
スマートフォンの分割払い契約すら結べなくなるという大きな制約を受けます。
事故情報がデータベースに
残る具体的な保有期間
一度登録された異動情報は永久に残り続けるわけではなく
一定の期間が経過すると、
自動的にデータベースから削除されます。
ただし「支払い遅延を解消した日」や
「自己破産の手続きをした日」など、
情報の種類によって起算点が異なり、
数年間は不自由な生活を強いられることになります。
契約終了から約5年間は
ネガティブな記録が保存される
一般的な長期滞納による異動情報の場合、
滞納分を完済して契約が終了した日から起算して、
「約5年間」はCICやJICCに情報が保有され続けます。
KSC(全国銀行個人信用情報センター)に関しては、
官報に掲載される自己破産などの情報が、
最長で7年間(※現在は5年に短縮予定あり)保存されるケースもあり、
機関によって取り扱いが異なる点に注意が必要です。
推測で判断せず、正確な状況を把握することが大切です。
- 異動情報(ブラックリスト)の記録は永久に残るわけではない
- 滞納を完済して契約終了した日から約5年間は保存され続ける
- 自己破産などの官報情報は機関によって保有期間が異なる場合がある
自分の信用情報を
開示請求して確認する手順
過去の支払いの遅れが気になり、
現在の自分の状態がどうなっているか不安な場合は、
各信用情報機関へ「開示請求」を行うことで直接確認できます。
審査に落ちた理由を推測で悩むよりも、
客観的なデータを取り寄せるのが最も確実な解決策です。
参考:CIC:情報開示とは
スマートフォンから即時で
開示できるシステム
現在はわざわざ窓口へ出向いたり郵送でやり取りしたりする必要はなく、
スマートフォンやパソコンのインターネット環境があれば、
いつでも手軽に情報開示を申請できます。
所定の手数料(1,000円程度)をクレジットカードやキャリア決済で支払い、
本人確認の手続きを済ませることで、
その場ですぐにPDF形式の報告書をダウンロードして内容を閲覧できます。
- 確認したい信用情報機関(CICなど)の公式ホームページへアクセスする
- スマートフォン等から情報開示の手続きと本人確認を進める
- 手数料を支払いダウンロードしたPDFで現在の登録状況を確認する
信用情報を傷つけないための
具体的な予防策と意識
信用情報は現代社会において、
目に見えない「個人のパスポート」のような役割を果たしています。
日々の支払いを期日通りに確実に行うという、
当たり前の積み重ねが最も強力な防衛策となります。
クレジットカードの引き落とし口座には常に余裕を持たせ、
残高不足によるうっかりミスを防ぐことが重要です。
万が一支払いが遅れそうな場合は、
無断で滞納するのではなく事前にカード会社へ連絡して相談することで、
最悪の事態(異動情報の登録)を回避できるケースもあります。
自分の社会的信用(クレジット)を守る意識を常に持ち続けましょう。
繰り返せばカード会社社内の評価(社内ブラック)が下がり利用停止に繋がります。
口座の残高管理を徹底することが信用を守る基本です。
信用情報機関に関する
よくある疑問を解決するQ&A
審査や信用情報の仕組みは複雑で、
多くの方が誤解しやすいポイントがいくつか存在します。
正しい知識を身につけることで、
不要な不安を解消し計画的な行動を取ることができます。
代表的な疑問とその答えを整理しました。
- Q. 家族がブラックリストに載ると自分の審査にも影響しますか?
A. 信用情報は個人のものであるため家族の履歴が直接影響することはありません。 - Q. 一度登録された異動情報を早めに消してもらう裏技はありますか?
A. 事実と異なる誤登録でない限り期間が経過するまで消すことは絶対に不可能です。