クレジットカードの在籍確認はある?
職場連絡なしで作るコツと最新事情
クレジットカードを作るときは、
「勤務先へ在籍確認の電話がくる」
というのが以前の常識でしたね。
でも最近は、
個人情報保護への意識の高まりに加え、
社内規程で外部対応をしない企業や、
テレワークで担当者が不在などの理由から、
回答が得られないケースが急増しています。
そうなると、
クレジットカード会社はどうやって審査をするのでしょうか。
職場への電話を回避するコツや、
最新の審査事情を解説します!
- ページ更新日:12月16
1.クレジットカードの審査で勤務先は重要?
基本は「在籍確認あり」だが変化している
クレジットカードの申込条件は、
現金を借りるカードローンに比べると、
比較的ゆるやかな傾向にあります。
これは、
ショッピング枠がメインのクレジットカードは、
「割賦販売法」という法律に基づいているためです。
もちろん審査は必須です。
CIC(指定信用情報機関)の加盟会員規則として、
申し込みがあれば必ず信用情報の照会を行う運用(全件照会)になっています。
しかし、
「勤務先への電話連絡」に関しては、
法律で「利用者保護に支障がない範囲で行う」とされており、
必ずしも電話が必須ではありません。
近年は、
「電話をしてもつながらない」
「社内ルールで在籍を答えてくれない」
という企業が増えたため、
カード会社も書類提出などで柔軟に対応する
という流れにシフトしています。
デジタル発行なら電話なし?
最近増えているのが、
「デジタル即時発行(番号のみ通知)」
「最短◯分で利用可能」
といったスピード重視のカードです。
これらは、
AI等による自動審査を導入しており、
人の手による電話確認をカットする傾向
にあります。
過去のクレジットカード利用履歴(クレヒス)がクリーンであれば、
そのままスムーズに発行されるケースが多いでしょう。
もし電話が来る場合の名乗り方は?
「職場にカード会社から電話が来るとバレて恥ずかしい」
と心配する方も多いですよね。
一般的に、
在籍確認の電話はプライバシーに配慮し、
「担当者の個人名」でかかってくる場合がほとんどです。
(※銀行系カードなど一部を除く)
「ワタナベですが、◯◯さんはいらっしゃいますか?」
といった具合ですので、
同僚に聞かれても「知り合いからの電話」で通すことも可能です。
2.派遣社員・契約社員・自営業はどうなる?
派遣元?派遣先?どっちを書く?
派遣社員の方が迷うのが、
「勤務先欄にどこを書くか」
という問題です。
基本的には、
給与をもらっている「派遣元(派遣会社)」を書くのがルールです。
実際に働いている「派遣先」ではありません。
しかし、
ここで個人情報の壁や企業のコンプライアンスが関わってきます。
多くの派遣会社では、
個人情報保護法や社内規程により、
「登録スタッフの在籍有無は外部に回答しない」
という運用を徹底しています。
そのため、
カード会社が電話をしても確認が取れないことが多いため、
最近では「健康保険証」や「給与明細」の画像提出
で在籍確認の代わりとするケースが増えています。
自営業・個人事業主の場合
フリーランスや自営業の方も、
もちろんクレジットカードを作成可能です。
自宅兼事務所で仕事をしている場合、
固定電話がなく「携帯電話のみ」という方も多いですよね。
その場合は、
申込み時の「勤務先電話番号」に携帯番号を入力しても問題ありません。
ただし、
会社員に比べて収入の証明が難しいため、
「確定申告書の控え」
などの提出を求められる場合があることは覚えておきましょう。
3.アルバイトのときはどうする?
勤務先の電話番号は「店舗」が正解
学生やフリーター、
パート主婦の方でも、
安定した収入があれば審査対象になります。
ここで注意したいのが、
チェーン店などで働いている場合です。
「勤務先」として、
本社(本部)の電話番号を書くのはNGです。
本社の人間が、
全国のアルバイトスタッフ全員を把握していることはほぼありません。
正解は、
あなたが実際に働いている店舗の電話番号
です。
店長や社員さんが電話に出て、
「◯◯は本日休みです」
といった回答が得られれば、
それで「在籍している」という証明になります。
掛け持ちしている場合は?
複数のアルバイトを掛け持ちしている場合は、
「最も収入が多い勤務先」
をメインとして記入しましょう。
収入が多い=支払い能力が高い、
とアピールできるからです。
もし店長と話しやすい関係なら、
「クレジットカードの確認電話が来るかもしれません」
と伝えておくと安心ですね!
4.勤務する会社を変更したとき
登録情報の変更は必須!
転職をして会社が変わった場合、
カード会社の会員サイト(アプリ)から、
速やかに「勤務先情報の変更」を行いましょう。
「バレないからそのままでいいや」
は非常に危険です。
カード会社は、
「途上与信(とじょうよしん)」といって、
カード発行後も定期的に利用状況や信用情報をチェックしています。
もし、
更新カードの発行時や、
利用限度額の増額申請(増枠)のタイミングで職場に確認が入り、
「退職済み」と発覚したらどうなるでしょうか?
「虚偽の申告」
とみなされ、
最悪の場合はカードの利用停止などの措置が取られるリスクがあります。
更新時の審査について
カードの有効期限が切れる「更新」の際も、
改正割賦販売法などに基づき、
簡易的な審査(途上与信)が行われます。
支払いの遅延などがなければ、
更新時にわざわざ在籍確認の電話をすることは稀です。
しかし、
転職情報が更新されておらず連絡がつかないと、
審査に時間がかかる原因にもなります。
常に情報は最新の状態にしておきましょう。
5.まとめ
いかがでしたでしょうか。
以前とは違い、
今は「職場への電話連絡なし」で審査が完了するケースが非常に増えています。
その背景には、
個人情報保護の意識だけでなく、
テレワークや社内規程の変化など、
時代の変化による複合的な理由があります。
重要なのは、
電話があるかないかよりも、
申込内容に嘘をつかないことです。
最後に一点だけ注意です。
カード会社を名乗る不審な電話がかかってきた場合、
詐欺の可能性もあります。
怪しいと感じたら即答せず、
必ず公式サイトの番号へ折り返し確認をしてくださいね。
正しい知識で、
安心してクレジットカードライフをスタートさせましょう!